成人矯正:顎関節症
顎関節症
歯並びが悪いと顎関節症になるか。顎関節症を治したいから歯並びを治すのか。顎関節症の人は歯並びは治せないのか。
顎関節症は非常に原因の特定が難しい病気です。
生活環境や精神状態、顎の筋肉の疲労や関節の形、咬み合わせや咬み癖、など多くの因子がその発症に関与します。
- 「高校生が顎関節症気味になって、受験が終わったらすっかり治ってしまった。」
- 「出産が終わったら治ってしまった」
- 「朝起きたら、突然治っていた」
- 「子供に手がかからなくなったら治った」
- 「職場を変わったら治った」
そんなことがあるのが、実際にあるのが顎関節症です。
歯並びはその多くの原因の中の一つの要因ではありますが、あくまで一つの要因にすぎません。
「歯並びが悪いから顎関節症になった」は正しいかもしれませんし、間違っているかもしれません。
歯並びが原因であれば、矯正治療で顎関節症も治るでしょう。ですが、矯正歯科治療をしても、治らない可能性も残念ながらあります。歯並びが悪くても顎関節症でない方も大勢いるわけですから。
そういった理由から「顎関節症の治療だけを目的として歯並びを治す」も必ずしも正しくはありません。
顎関節症は治療が出来ます。具体的には、スプリント治療(マウスピース)や筋肉の電気によるマッサージがそのほとんどですが、顎関節症の程度によっては関節内を洗浄したり、手術をする場合も無いわけではありません。こういった治療で大部分は緩解します。
また、顎関節症があっても矯正歯科治療は可能です。
矯正中に顎関節症が治ってしまう方もいますし、原因によっては治らない方もいます。矯正治療中に万が一、顎関節症が酷くなるようでしたら、歯の移動を一時期お休みすることも出来ます。
現在、顎関節症気味の方はとにかく安静にする。顎を無理に大きく開けたりは絶対にしない。あまり気にしない
それでも酷くなるようでしたら、口腔外科の受診をお勧めいたします。